1965年に純国産初の電子時計・エックスエイトが販売され、1971年に国産唯一無二の音叉腕時計のシチズンハイソニックが誕生しました。それまでの音叉腕時計はブローバー社から発売されていましたが（キャリバー114）、かなりの高価格で中々普及しなかったそうです。そこでブローバー・シチズン社では、努力の末、生産効率をあげることで、画期的なコストダウンに成功しました。それこそがシチズンハイソニックになります。ムーブメントは15石でブローバーアキュトロン218と共通できます。出品の物は1974（昭和49）1月製造になります。裏蓋にメダルの付かない後期のモデルになります。ガラス風防には使用傷があります。日付はリューズでクイックチェンジ出来ます。付属として、純正の金属ベルトと、専用バックルを付けています。シチズンハイソニックは国産腕時計の歴史の中で、機械式時計からクォーツ時計への流れの中で、数年の隙間を埋める大変に貴重で、コストを度外視した異端の腕時計だと思います。今後、シチズンからも復刻品は出ない（出せない）本当の幻しの時計だと思います。稼働品は大変少なくなっています。回路部品も入手困難のなか、頑張って時を刻む、このハイソニックの鼓動を是非聴いて下さい。